個人再生に至るまでのお話 第3話 ~はじめての消費者金融~
さて借金をこさえるに至ったお話も第3話となりました。
前回は転職を機に収入も増えて、借金返済をするはずが、お金を借りる禁断の果実に触れてしまった私は、ずるずると借金地獄へと引き込まれていきます。
限度額マックスまで借りてしまった私は
2つのカードキャッシング60万円とショッピングのリボ払い50万円を抱えてしまった私はついに状況のヤバさに気が付きました。
いくら返済しても減らない借金。そりゃ最少額でしか返済していないのだから、減る元金はたかが知れています。
月々の支払いは3万円弱。せっかく安定した生活を手にしたはずが、以前よりカツカツの生活を送っています。
とりあえずボーナスまで我慢して、生活していましたが、相変わらずギャンブル癖は抜けず、少しでもお金を手にしたらパチンコ屋へ行っていました。
当時の私は完全にギャンブル中毒者です。
絵にかいたような多重債務者でもありました。
今思えば、ギャンブルをやめて、日々節制していけば、返すことのできない額ではなかったはずなのに、当時の私はそんなこともせずにお金を借りる方法ばかり考えていました。
はじめての消費者金融
相変わらずお金のことばかり考えていた私は、前から気になっていた消費者金融の利用を考え始めます。
でも消費者金融=怖い借金のイメージを持っており、高い利子を催促があるのではとなかなか一歩踏み出すことが出来ずにいました。
しかも町中にある消費者金融でお金を借りることは、誰かに見られるんではないかという恐怖心もありました。
すでに多額の借金をしているのに、そういう体裁ばかり気になるダメな男ですが、さすがに状況が状況なだけに、四の五の言っている場合ではありませんでした。
できるだけ自分の生活エリアから離れた、土地へと足を運び、出来うる限り人目につかなそうな店舗を探して、目の前で15分ほど悩んだ末に入店。
無機質な部屋の中にある、ATMのような機械の前に座り、ナビに従い電話を取る私。
すると消費者金融とは思えないほどの丁寧な対応で、指示をしてくれます。
必要事項を記入した後、事前に用意するように言われていた、収入を証明する書類、免許書等を提出して暫し審査待ちをします。
すると10分すると、再び電話がかかってきます。
お客様の収入・貸入れ状況ですと、現段階では80万円までお貸出しできます
え!80万円ですか?
まさかの金額に驚いた私は、借金であることも忘れ再び大金を手にした気分で舞い上がっていました。
あれだけ警戒していた消費者金融のはずが、予想以上に丁寧な対応&迅速な審査に驚きを隠せぬまま、専用カードを手に入れた私は意気揚々と帰路についてのです。
借金を借金で返す。負のスパイラル
消費者金融で簡単に80万円の大金を得た私は、まさに大金持ちになった気分で、これも借金であることも忘れて、優雅な暮らしを始めます。
全く節制の言葉も忘れ、いつものごとく散財を繰り返していました。
そして返済日になったら、消費者金融から借りたお金で返済をする。
そんな負のスパイラルに陥っていました。
多重債務をする人は、まさにこのような状況に陥るようです。
「借金を返済するために借金をする」
この状況に陥っている人は立派な多重債務者です。
一向に減らない借金。でも不思議と生活はできていました。
今思えば、よくもまあこんな状況で危機感も抱かずのほほんと生きていたなと我ながら呆れてしまいます。
~第4話へ続く~